
#1|目的の重要性について
会社や人生において「目的」は、ある日ふと輪郭を持って立ち上がることがある。
会社を設立するときに設定されることもあれば、個人であれば様々な経験を通して、ある日突然“目的が形になる”こともある。
思いが輪郭を持った瞬間に、目的は静かに姿を現す。
株式会社Combined Designは、この「目的」をとても重要なものとして捉えている。
目的は案外、不変だ。
しかし社会では、目的はしばしば「目標」という強い言葉にかき消されてしまう。
目標は変化しやすく、そして強い。
数字という共通言語を伴うことが多く、数字は組織において誰もが理解できる“強い情報”になる。
だから経営者は、目標という強い言葉に振り回されることが多い。
数字は重要だし、逃げられない。
ただその一方で、数字の強さに押されて、目的は時として風化し、おとぎ話のように扱われてしまうことがある。
ここ数年、企業はパーパスの重要性を語り、ミッション、ビジョン、バリュー、フィロソフィーなど多くの言葉が生まれては、静かに姿を消していった。
多くは外向きの言葉として整えられ、働いている人がそのパーパスを腹落ちし、自分の仕事に活かせているのか?と考えると、少し立ち止まってしまうことがある。
そしてこれは、パーパスを採用している企業だけの話ではない。
企業理念が日々の業務とつながらず、目的が言語化されないまま運営されている企業にも同じことが起きている。
企業理念は、働く人の気持ちというよりも、法人としての“気持ち”を可視化したものだと考えている。
その気持ちが言葉になっていないと、働く人が自分の業務を信じるための“目印”が立ち上がらない。
新入社員が企業のパーパスに共感し入社したとしても、現場はいつも時化ている海の上にいるようなものだ。
波は高く、風は強く、視界は悪い。
理念を信じて入社したとしても、その理念を支える“目印”が現場に立っていなければ、働く人は自分の業務をどこに向ければいいのか分からなくなる。
そこに「理念」や「道理」を説いても届かない。
必要なのは、ただ静かに光を放つ“灯台”である。
私たちが考える目的とは、社会的意義や社会への発信というよりも、もっと個人的な思いに近い。
形ではなく、気持ちを言語化したもの。
それは外に向けて掲げるものではなく、一緒に働く人が腹落ちし、共感し、自然と実践できている状態。
それが価値を共有できている企業らしさだと考えている。
その企業らしさが、働く人から取引先や生活する人にも伝わり、同じ価値を理解し、応援してくれる状態。
私たちはそれを「価値の共有」と呼んでいる。
目的が企業の芯として機能すると、ブランドとして静かに立ち上がり、
働く人 → 組織 → 取引先 → 生活する人 → 自社へと循環を始める。
灯台の光が、内側にも外側にも届き始める。
その光がどんな景色を連れてくるのかーー
企業も働く人も、静かにワクワクすることができる。
私たちの仕事は、その“灯台=目印”をつくり、企業らしさが静かに循環していく仕組みを整えることである。